タイル製造のすべてが地域内で完結。
数々の技術革新で生産量日本一に。
多治見市は美濃焼の産地として知られていますが、実は国内タイルの約8割を生産する一大生産地。その歴史は1931年にまでさかのぼります。多治見市出身で京都の国立陶磁器試験場にてタイルを研究していた山内逸三氏が地元に戻り、全国に先駆けて施釉モザイクタイルの量産化に成功したことが転機となり、この地のタイルは一気に全国区になりました。その後、戦後復興期にタイルは一般家庭へも普及。建築ブームや輸出の盛り上がりもありタイルのニーズは急増。原料となる土の調達から精製、製造、販売までを地域内で完結できるこの地はタイルの製造に都合が良く、量産を可能にしたトンネル窯の建造や製造工程の自動化、省力化など技術革新も進み、生産量日本一と呼ばれるまでになりました。
国産と海外産が5:5。
外壁としての消費量は減少する一方、
新たな用途として再注目。
タイル全体の消費量は、バブルの頃をピークに減少しています。人口が減り、住宅や建造物の着工数が減っているためです。しかし一方で、タイルが持つ抗菌性やメンテナンス性、デザイン性があらためて注目されており、清掃費をおさえるために新たにオープンする大手コンビニチェーンの床に使用されたり、有名カフェチェーンでもアクセントとしてデザインタイルがつかわれたりと、新たな用途も広がっています。現在、国内市場において海外産と国産タイルの流通量の比率は5:5。そのなかで長江陶業は産地問屋として、一部海外産も取り扱うものの国産タイルにこだわってご提案をしています。