タイルの価値を伝えるために
できることを、もっと。
いわゆる商社のいちばんのミッションってなんだと思いますか?それは、「商品の価値を伝えること」だと私たちは考えます。生産者(メーカー)がいいものをつくった。しかし、その価値が十分に伝わらないでいる。そこに、私たち商社の存在意義があると思うのです。そのなかで企画・開発が担うべきは、その価値を伝えるあらゆる方法を考えること。広告会社といっしょにカタログでの魅せ方を考えたり、展示会で新しい使い方を提案したり。時には、産地のネットワークを活かして時代のニーズにマッチした商品そのものをつくることだってあります。それでもまだまだ伝えきれないほど、タイルに秘められたポテンシャルは無限大。企画・開発の使命はますます大きいと言えます。
東京・赤坂で外国人の目を奪う、
『友禅デザインタイル』。
タイルの価値を引き立てるために、異なる分野から着想を得ることもよくあります。たとえば、私たちが開発に携わった「陶敷(とうじき)」というタイルは、一般的には茶碗づくりの加色の技術をタイルのデザインに転用したもの。イタリアを訪れていた社長が、タイル張りの壁のまえに同じデザインの花瓶が置いてある風景からヒントを得て、茶碗やタイルの窯元の協力を得て実現に至りました。現在「陶敷」は出張イベントや百貨店の催事などでも人気の商品になっています。さらにはその陶敷を見た百貨店のバイヤーが縁をつないでくれ、著名な友禅作家とのコラボレーションも実現。1色につき1枚の紙を乗せて行う加色を、図柄に合わせて寸分たがわず9回くり返すという前例のない工程を経て「友禅デザインタイル」は生まれました。東京・赤坂にある東京ミッドタウンなどで販売され、主に外国人客に人気の商品となっているようです。