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「タイルのまち」象徴 多治見市がミュージアムの概要発表

2014/06/02

5/28 岐阜新聞より
多治見市は27日、モザイクタイルの製造が盛んな同市笠原町に建設する「多治見市モザイクタイルミュージアム」の建築デザインの概要を、名古屋市中区の国際デザインセンターで発表した。国内外で評価が高い建築家藤森照信さんが設計を手がけた。外観はタイルなどの材料になる土を採取する「土採り場」を模した山の形で、最上4階は一部を開口した半屋外とするなど独創的なデザインの概要が明らかになった。

 鉄筋コンクリート4階建てで、同市笠原庁舎を解体した跡地3558平方メートルに建設される。2015年に本体工事に着手し、翌年6月にオープン。総事業費は12億円で、合併特例債を充てる。

 施設内部は1階が受付や工作室で、2~4階には同町内で過去に製造されたタイルなどを展示。2階から4階へ延びる階段は土の穴の中をイメージし、外から差す光に照らされた4階へ上がると、床や壁などにモザイクタイルを張りつけた空間が広がる。

 藤森さんは、東京大生産技術研究所教授などを務め、現在は同大名誉教授。日本建築学会賞などを受賞している。設計までに幾度と訪れたという笠原町を「伝統が残っていて面白い町」と評し、建築物については「土とタイルを表現した。土を加工してできるタイルは他の工業製品と違い豊かな表情をもたらす。タイルの新しい世界と古い世界を知ってもらえるとうれしい」と述べた。

 ミュージアムは指定管理者制度で運営し、市では地元のタイル製造業者らでつくる「一般財団法人たじみ・笠原タイル館」への委託を検討している。年間約2万人の来館者数を見込んでいる。